私の初一人旅

みなさんこんにちは。
今回はネタが思い浮かばない上、早くブログに広告を付けるべく投稿本数を稼ぐため、私の初めての一人旅について語ろうと思います。行きたい所は何の気無しにどこへでも行けてしまう私ですが、最初は隣町に行くのにもビビってた超小心者でした。そんな私の初一人旅ドタバタ珍道中をお楽しみいただければと思います。

何故、小心者は旅に出たのか

冒頭でもお話しした通り私はもともと隣町に行くにもビビっていた19歳引きこもり陰キャでした。
それもたった30分の運転ですらGoogleマップストリートビューで一々景色まで確認する程の。
しかしそんな性格も仕事で急遽遠くまで運転しなければならないなど、社会で揉まれる事によってある程度治っていき隣の市くらいまではそこまでビビらずに行けるようになりました。
その頃の私の趣味は美しい星空を見る事が趣味でした。毎週末、仕事が終わった後に片道2時間弱運転していってよく星空鑑賞していたものです。

不思議な事に星空を見るためにする運転は全く怖くなくその日の思いつきで片道4時間かけて見に行ったこともあります。ただ私の住んでいる地域はそこまで超田舎という訳でもなく星も見れてもボチボチなところでした。
毎度見ている星空に慣れてしまい満足出来なくなった私は”日本一綺麗な星空”を見に行く事を決意したのでした。

膨らむ旅程

日本一の星空について調べていくとどうやら長野県の阿智村が一番綺麗らしいという事が分かりました。画像検索してみてもどれも到底見た事がない星空の写真ばかりどうしても行きたいと強く思い予定を完成させました。しかしひょんな事からその予定は崩れる事になります。

”世界一の星空”はどれくらい綺麗なんだろうか

そう思って検索してみるとCGの様な写真ばかりが表示され思わず目を疑いました。

Screenshot

このような大体のネットの星空は、Tikt◯kerの様な強い加工がされておりこんな風な星空を期待していくとがっかりするはめになります。所謂パネル詐欺とかいう奴です。
しかし、当時そんな知識も無い私はこの目で確かめたいと思い長野県旅行そっちのけで世界一の星空スポットの検索に明け暮れました。
そうするとどうやらニュージーランドのテカポ湖という場所が世界トップレベルの美しさだという事に辿り着き、旅程を立て始めました。テカポ湖の魅力は星空だけでは無く絵の具を溶かした様な水色の湖に私は惹かれていました。最初は一週間だけ行こうと考えていましたがもう一生行かないかもしれないからと考え、さらには「マウントクックも行きたいなあ〜」「雨で星空が見えなかったら最悪だから5泊するか」とどんどんやりたいことを旅程に詰め込むとそこにはニュージーランドの南島を縦断する3週間の旅程が出来上がっていました。
勢いで当時勤めていた会社に4週間弱の休みを貰い、
英語も全く喋れない、飛行機は乗った事は無い上、宿の予約をした事無いのに私はツアーも使用せず1人で準備を済ませ自信満々にバックパックと共に羽田空港を飛び立ちました。

苦戦の入国審査

羽田空港からの優雅な10時間の初フライトを楽しみ、オークランド空港に到着しました。ここから乗り換えクライストチャーチに移動するプランです。
しかしまずは入国審査を済ませる必要があります。
私はスマホの翻訳で乗り切るつもりだったので予め買っておいたSIMカードを差し込み準備します。

ここでまず問題が発生。
日本で購入していたSIMカードが全く機能しないのです。何度手順書を読んでも繋がらず心臓をバクバクさせながら原因を調べます。

「スマホも来る前にSIMフリーになってたし、SIMの向きも間違って無いし何故なんだ?」

リアルに15分程調べると国内ではSIMフリーと表示されても海外に出るとSIMロックがかかることがあるという情報が。
吐き気を催しながら恐る恐る確認するとそこにはSIMロックの文字が。
この時点でwifiのある所以外では翻訳はおろか携帯すら使えない事が確定し、英語が全く分からない私は絶望したのでした。
まあしかしどうやら日本人なら入国審査はパスポートのスキャン程度で通過出来るみたいだったので気持ちを切り替えて入国審査に向かいました。

私のパスポートはスキャンしてもエラーが出て、ゲートを通過出来ません。

泣きっ面に蜂とはこのことです。乗り換えの時間も迫る私は焦って全てのゲートを総当たりでスキャンしましたが全て弾かれてしまいました。
そこに職員が試してくれましたが、結局スキャンが出来ず、私はカウンターに連れて行かれました。

Screenshot


そこで一番恐れていた対面での入国審査が始まりました。あるもの全て出してなんとか相手に身振り手振りで伝え、拙い英語喋るとなんとか無事通過する事が出来ました。(ちなみにこの後靴の裏に日本の泥が付いていたせいで検疫に引っ掛かり、大勢の検疫官の前で消毒するハメになりましたが)こうしてやっと旅が始まりました。

世界一の星空

スマホが使えない中、道に迷いつつもなんとかかんとかテカポ湖行のバスに乗る事が出来ました。
しかし私は灰色よりどんよりしていました。何故なら行く前の天気予報では私がテカポ湖に滞在する5泊6日分全てが雨予報。私は「星一つすら見れないのでは?」という不安な気持ちで向かっていました。しかし日頃の行いが良かったおかげか、テカポ湖に近づくにつれどんどん晴れになっていき、なんなら雲一つ無くなってしまいました。

天気予報大外れです。
気分も最高潮の中バスはテカポ湖に到着しました。
バスを降りて眼前に広がるあまりにも美しい景色に私は立ち尽くしました。

雲一つ無い青空に一面ミルキーブルーの湖。まるで天国にいるかのように思えました。それから他にも色んな国に行きましたがこれを超える感動には出会っていませんし、出会うことは無いだろうなと思います。
気がつくと私はこの旅のためだけに買った10万円するカメラでバシャバシャと撮りまくっていました。
後は星空を見るため眠るのですが、当然楽しみで眠れるはずもなく悶々と過ごし、そして夜。外に出てみると今まで見た画像の通りはいかずとも人生初の天の川を見る事が出来ました。

星々は私を見て!と言わんばかりに光り、日本では見ることのできない星雲まで浮かんでいます。
私は遂に念願の世界一の星空を見る事が出来たのです。
沢山写真を撮るつもりでいたものの風があまりにも強くわずか12枚のみ撮影し早々に退散しました。
その夜の強風の影響で翌日風邪をひき、それからほとんどを雨で過ごしテカポを去るのでした。

予想外の人生一の絶景

私が旅自体を好きになる出来事はマウントクックで起こりました。

無事テカポからアオラキ村に到着しました。
こんな田舎に来た目的はトレッキングをするためです。ニュージーランドはトレッキング大国でありテカポ湖は勿論雄大な自然を沢山持っています。アオラキ村はその中でも有名で曇天でも気前良く迫力を放つ雪山の一端を見せてくれて、到着したばかりの私はとても興奮していました。

しかし、この時の私は重大なミスをしていたとは知る由も無かったのです。
翌日フッカーバレートレッキングを終えて夜ご飯を作ろうとした時に気づきました。
買っておいた食材が一日分少ない事に気づいたのです。さらに通常トレッキングや登山をする際は消費エネルギーが多くなるので普段より多くの食料を買っておかなければならないのですが、節約のためとケチってしまったせいで適切な量の食料を買えていなかったのです。
アオラキ村にはスーパーは無く買いに行くためには車で1時間以上走らなければならない上、車を持っていない私はどうしようもありません。
おまけに私はアオラキ村に4泊5日する上、村で唯一のカフェも最終日まで閉まっているではありませんか!
私は一食平均バナナ2本未満という運動量に見合わない食事する事を強いられてしまいました。(自己責任)
そこで私は残り4日間を耐える為には明日のトレッキングは中止して極力動かない様にしようとベッドに寝転がるのでした。

しかし翌日、田舎すぎてwifiも弱く通信もナメクジ程遅いスマホにうんざりして結局トレッキングに出かけることにしました。しかし今回のトレッキングは昨日のフッカーバレートラックよりもキツい階段を延々と登らなければならないセアリーターントラックでした。さらには酷い曇天。

「せっかく来たんだから💢」と怒りをエネルギーに変えながら雲の中を登っていきました。
どうせ景色も見えないからと足元だけ見てどんどん進んで行くといつの間にか自分の影が出来ている事に気づきました。振り返ると、

いつ間にか雲を抜けていたのです。
あまりの綺麗さに直後にやってきた東南アジア系の兄ちゃんと喜び合いました。
もっと上からの景色を見たい!という衝動に駆られどんどん進みました。それまでの疲労は全く感じません。
そして当初のゴールよりさらに上登っていき、座り心地の良さそうな岩を見つけ、座るとそれまであたり一面を覆っていた雲がどんどん晴れていき、

人生一の絶景を見る事が出来たのです。
この場所で食べたバナナとチョコバーの味は一生忘れないでしょう。
このトレッキングで動いてみれば良い景色に出会うという旅の醍醐味を理解することができました。
その後も景色楽しみつつ、つくづく登って良かったと思いましたながら下山する事が出来ました。

ドタバタ珍道中

アオラキ村を去った後、クイーンズタウン、ワナカ、ミルフォードサウンドと南下していきました。
スカイダイビングの安全講習を間違えて受講せずにダイビングポイントに行ってしまったり、ミルフォードサウンドまでの日帰りバス&クルージングツアーに参加した時はバスガイドが船まで着いてこないタイプでどの船に乗ればいいか迷ったり、羊のステーキを買ったらまさかの3人分だったり、オークランドに戻る為に空港に行った時、暇だったのでおじちゃん職員と談笑したら気に入られて席を無料でグレードアップして貰ったりとここには書ききれない色んな出来事に出会いながら無事にオークランド空港に戻ったのでした。

最後の空港で

私は空港のベンチで中島みゆきさんの”時代”を聴きながら「帰りたく無いなあ」と寂しい気持ちになっていました。
隣町に行くのですら怖かった自分が日本から約9000km離れた異国の地を冒険したんだと思うと意外と人生何があるか分からないなという何とも言えない気持ちで満たされました。
その時は「もうこれから海外に行く事は無いかな?」と思っていましたがやはり人生何があるか分からないものでその1年後に勤めていた会社を辞めてオーストラリアワーホリに行くという事になるのは、その時は知る由もありませんでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました